日本には金継ぎなど修理を重ねて「大切に使い続ける文化」があります
最新鋭の設備が整っているわけではありません。むしろ驚くほど古い設備を大切にメンテナンスを重ね使い続けています。例えば、日本で作られた最初の熱間鍛造機が40年以上整備を重ね現役で動いており、今でも製造の要となっています。メンテナンスには想像以上の手間がかかりますが、最新の鍛造機と見比べても見劣りの無い外観となっています。鍛造機の製造元である株式会社阪村機械製作所・株式会社阪村ホットアートの適切で細やかなメンテナンスの賜物でもあり、サカムラグループの強みです。
阪村精圧にも金継ぎ同様「大切に使い続ける文化」が培われています。これはSDGsの目標の一つ「つくる責任・つかう責任」にもかかわってくるのではないでしょうか。
また、環境問題にも注力しており、太陽光発電は早期より取組んでいます。工場の東側には一級河川の木津川が流れている関係上、離型剤は油分と水分を社内で分離させ各ラインにループするよう設計されており、環境へ配慮した構造となっています。
欧米から視察にいらした際には工場内が清潔で整理整頓されていることに「ビューティフル!」とお褒めいただきました。
横型フォーマー形式では機械を運転しながら送り量・切断長・♯1アプセットを自動調整することができ、高精度の圧造が可能です。形状が複雑で高精度&高靱性が求められる部品に多く採用されています。
横型フォーマーならではの生産スピードは「圧巻」とのお声も多く頂戴しています。
本機械は、1分間に125個の製品化が可能です。
その結果、熱量が確保できるため、形状にもよりますが、製品厚最少8㎜の製品が可能となります。
金型をボルトでとめるため、数ミリ単位の調整が必要となります。熟練の技術が必要となりますが、しかし、調整できることが自由度を高めることにもつながっています。
「あと少し」を実現できる機械
HNP-80では寸法が大きすぎて鍛造できない、HFW380-3では寸法が小さすぎて鍛造ができない、、などあと少しを実現できる機械です。
必要に応じて予備形成を挟むことも可能なため、より精度を高めることが可能です。
当社 最新機となります。鍛造段数に違いがあります。
最終成形前に予備成形を挟むため、製品精度が更に向上しています。
また、圧造荷重が高い製品に対しても、Wカムを採用しています。更に材料送りを一回送っては、一回休ませること(間欠鍛造)により、荷重を分散することが可能となり、その結果高い荷重に対応可能です。
機械回転数もインバーターを採用しているため、回転数35~120間、無段階調整が可能となっています。
様々な問題に対してもフレキシブルに対応ができる機械となっています。
金型をボルトで占めるのではなくピンロックで閉めるため作業者の「コツ」を必要とせず、作業者の技術的な負担を軽減することができます。
2015年 HFW380-3の搬入風景です。
左は鍛造機の一部分だけ(約1/4)を設置したものです。人と対比しているので鍛造機の一部分ですがその大きさがわかります。
右の写真は搬入・設置が完了し、細かい作業を行っているところです。鍛造機の全体像となっています。
・HNP-80+400kwヒーター…1ライン
・HPF-100+800kwヒーター…1ライン
・HFW380-3+1200kwヒーター…1ライン
・表面処理(ショットブラスト)FAT-180B型
・表面処理(ショットブラスト)SNB-30
・コントレーサー ・硬度計 ・サーフテスター
・画像寸法測定器